テレワークに慣れる
受験老人は先週中ごろからずっとテレワークである。
職場からパソコンと資料を持ち帰り、朝7時頃から夕方まで仕事をしている。
最初はリビングでやっていたため、なかなかはかどらなかった。
寝床も引きっぱなしだったため、疲れるとついごろんとなった。
そばに家族がいるとつい雑談をしてしまう。すると効率がガクンと落ちた。
こんな事じゃダメだと思った。
がた落ちしたとはいえ、きちんと給料をもらっている身だ。
それなりの仕事をしなければならない。
そうでなければ、仕事もなくなり路頭に迷っている人々に対して失礼だ。
このため、受験老人は結婚して出ていった娘の部屋を改造した。
娘はきれいにその部屋を使っていた。そこに机を設置し、窓際に向けた。
そして仕事環境を整えた。書斎部屋として利用することにしたのだ。
時間を決めて仕事を集中してやるようにした。
ただ昼休みと、それ以外に1時間に5分くらいは休憩を入れた。
その時はリビングでデザートをばりばり食べた。
すると、結構はかどるようになった。
集中して資料を作る等、作業を行うにはぴったりだった。
職場にいると他の人が喋ったり声をかけられたりでなかなか作業に集中できない。
しかしこの部屋は静かであり、仕事にはすごく向いている。
おまけに、効用があった。
テレワークが夕方に終わった後、受験老人は息抜きに散歩に出かける。
幸い、家の周りは遊歩道が縦横に広がっている。
予備試験用の参考書を3種類ほど持って出かけ、二ノ宮金治郎式勉強法をしながら1時間半ほど周回コースを歩くのである。(今日のように天候が悪いとダメだが。)
だいたい1万5千歩。十分な運動量と、そして科目数が稼げる。
そして、風呂と食事を済ませた後、ちょっとテレビを見てからまた勉強。
それをこの部屋を使って勉強すると、大いに効率が上がることが分かった。
受験老人は、退職した後はどうやって過ごそうかと実は心配していた。
しかし、こうして勉強部屋を確保したことで、1日の過ごし方のよい予行演習になった。
この調子でやれば、コロナ騒ぎが収まった後も、結構テレワークができそうだ。
いや、世の中の仕事の形態自体が、これを機に大きく変わるにちがいない。
不要不急でないことはあまりしないようになる。
どうしても必要な時以外は、基本的に家で過ごす。
外にあまり飲みに行かず、家で食べる。
レジャーを外で楽しまず、大型テレビと5Gで家で楽しむ。
というように。
そうすればお金も節約できる。
そうしてたまったお金で、たまに大きな旅行をする。
いや、その旅行自体もバーチャルで楽しむようになるかもしれない。
いざというときに備え、人々はもっともっといろいろなもの、特にお金をため込むようになるだろう。
ううむ、どんな世の中が来るか。
想像すると楽しいようで怖い。怖いようで楽しい。
産業構造の大きな変化が訪れ、リストラも進むだろう。
受験老人も早々に職を追われる。
おうっと、その前に医学部と司法試験に受かるんじゃなかったっけ???
それも想像すると楽しいようで怖く、また楽しい。
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