受験老人日記~高齢で医学部と司法試験に大挑戦~

還暦を迎えた男が、医学部と司法試験を同時に合格することを目指すという無謀な冒険に乗り出した

受験結果とブログの終了について

久しぶりにブログを更新する。だが、ここで皆様にお許しいただきたい。


とりあえず、今回が最後のブログになることを。
 


いろいろ考えたが、自分にとって、それが必要だと思うからだ。


つまり、冷静になって考える時間、そして勉強する時間が必要なのだ。
 


まず、医学部受験の結果について。


不合格だった。


ある程度予想はしていたものの、それでも、もしかしたらと思っていただけに、それなりにショックだった。


かつて試験だけは得意だった自分は、いつの間にか、試験もできない普通の人になっていた。
 


敵も知らず、己も知らず、そして母の介護も重なった。母は認知症が進み、目が離せなくなってきた。


考えてみると、今回、万一合格していたとしても、結局大学には行けなかっただろう。


その分、悩まずに済んだ。


ただ、私の受験した大学自体は、面接の様子からは、決して面接等で受験生を差別せず、公平な扱いをしてくれていたと思う。ますますこの大学が好きになった。


得点開示は少し先のことになるが、今回の受験老人の挑戦がどの程度であったのか、興味津々ではある。なんか他人事のようだが。



現在、司法試験の予備試験の勉強をしている。


第一弾としての短答式試験は5月下旬。まあ猛烈な追い込みはしているものの、おそらくこの第一関門で跳ね返されてしまうのではないか。


ただ、それでもいい。どのくらいの点数を取ることができるか。それも楽しみなのである。これも他人事のようだ。



考えてみると、この医学部受験と予備試験の二刀流でいく決意をしたのはちょうど1年前。


去年の3月に1か月かけて戦略を練り、そして4月から勉強を始めた。


ただ、そのやり方は自分のそれまでの経験を信じ、自分のペースを信じた。基本的に全てが自己流だった。


そして、この1年間の勉強により、両方とも受かったら本が書けるぞと、甘い夢を見ていた。


それが、あえなく最初の段階で瓦解してしまったのだ。
 


自分が残念なのは、「高齢な人」「お金がない人」「時間がない人」に、それでも毎日なにがしかの努力をすれば、夢をかなえることはできるという気持ちを持たせるという、私の想いを実現することができなかったこと。


ただ一方で、いろいろな勉強法を考案しつつ、面白おかしくここまでやってきた私の姿に、結果はともあれ、挑戦することって楽しいことだと思ってくれた人がいてくれたらいいなあと思う。特に高齢者には。



今後1週間くらいで、このブログは閉鎖する。だが、受験老人自体は、まだ挑戦は続けたいと思う。


1年間、両方の勉強を並行して続け、結局は共倒れになってしまった。しかし、私としてはそれでよかったと思っている。


こんな楽しい挑戦を、、まだまだ続けることができるからだ。
 


今までも、勉強していて苦しいと思ったことはなかったが、これからは、むしろ楽しい。


大学受験は、とりあえず基礎的な部分は全て終わった。これからは楽しみながら毎日、難しい問題に挑戦していくことができる。


予備試験は、この1年でようやく公務員試験や司法書士試験や行政書士試験の問題は解けるようになった。2年目からは本格的に司法試験の論文式対策ができる。何周くらい回せるだろうか。


今から考えるとわくわくする。



来年度はいよいよ私も定年退職の年になる。


仕事も、決して楽ではない。毎日あいかわらず残業はしている。来年は十数回分の大学での講義と、海外出張等を踏まえた本の執筆という余分な業務も加わる。


退職と同時に医学部に入れたら、それはそれでよいかもしれない。ただ、より大きなモチベーションと、国にお金を出してもらうだけの価値を自分自身が発揮しなければならない。


最終的に司法試験に合格するのはまだまだ先になりそうだが、真にその資格で何をしたいのか、いやできるのか、考えていかねばならない。


そして、高齢になった両親の介護とどのように折り合いをつけていくか。



それらのことを考えるのには、少し時間が必要だ。自分自身の中であれこれ、模索しなければならない。


だがなんとなく、今の私にはぼんやりと、よい方法が浮かんできつつある。絵に描いた餅にすぎないかもしれないが。



約束はできないが、それらについて、自分の中で折り合いがついたならば、再びこのブログに戻ってきたい。


それは、本当に「ブログ勉強法」が必要になった時。つまり、ブログで勉強を晒すことにより、人に見られているという意識から勉強が進むということだ。


それはたぶん、今年の秋以降のことになりそうだ。


それまでに、おそらく私の人生も、それから私の考えも、ずいぶん変化しているような気がするが。


読者の皆様、ありがとう。コメントをいただいた方々は、皆、あたたかかった。実際の生活で知り合っても、きっと好感を感じ、仲良くなれたことだろう。



しばし、さようなら。