受験老人日記~高齢で医学部と司法試験に大挑戦~

58歳の何のとりえもない男が、医学部と司法試験を同時に、しかも短期間で合格することを目指すという無謀な冒険に乗り出した

電車内恥かき勉強法?!


1日4時間の勉強・・・・それをいかに確保するか。


前回述べたように、自宅と駅の間等の二宮金次郎式勉強法で数学の勉強時間を1時間近く、確保できた。


少なくとも数学はこれで安心だった。


しかしそれ以外の勉強科目がまだ7科目ある。



私が次に目を付けたのは、電車内の時間だった。


もよりの電車の駅から職場まで、片道1時間、往復で2時間。これをうまく利用しない手はない。


もし完璧に利用できれば、先の1時間と合わせて、合計3時間を確保できる。



ただ・・・・首都圏の電車はたいてい混雑している。特に私の通う路線は混雑が激しい。全く勉強できるような環境ではない。


スマホならともかく(私は持っていないが)、ぎゅうぎゅう詰めの中で参考書を広げていると顰蹙だろう。


そして、私は考えた。これまでは仕事に遅れそうになるため、急行に乗り換えていた。このため混雑を余儀なくされた。


家をさらに早く出て、各駅停車でゆっくり来よう、と。



そうして、私の通勤時間はずいぶん早まった。鈍行だと余計に時間がかかるが、その分、余計に勉強できる。


カバンを棚の上に挙げ、両手が自由になると読書に集中できた。座れることも多くなった。


(ただ座ってしまうと、ついつい寝入っしまう場合もあるが。かえって立っていた方がいい??)


そして私がその中でやったのは、大宮の化学と村瀬の地理。この2つを行きと帰りで読んだのだ。



化学は計算問題もふんだんに出てくる(特に理論編)。だがとにかく、最初は理解半分で、頭の中だけで進めていくことを考えた。


とにかく強制的に、1日1章分を読むようにした。全く昔の知識は残っていないと思ったが、読んでいるうちに少しづつ思い出してきた。



村瀬はとにかく読み進めた。私にとっては知らないことが多かった。


安定陸塊とか古期造山帯とか、気候の区分とか、ごちゃごちゃして、複雑だった。頭がぼうっとなった。


しかし、読み進めるにつれ、痒い所に手が届くような書かれ方がしてあるのに気付き、ああ、立派な参考書なんだなあと、当初の自分の不明を恥じた。



私がやる気を出すためにとった方法・・・・


本は買った時のカバーのままで読む。すると周りの人たちは、なんでこんな初老のオヤジが高校の参考書を読んでいるのだと不審がる。


まあそれだけだと高校の先生か塾の先生くらいに間違われるかもしれないが、しらっと膝の上に化学と地理と科目を変える。(場合によりチャート式数学も。)


そうすると、こいついったい何をやってんだ、と、いかにも不審の眼で見られるのだ。これがいい。特に高校生らがいるともっといい。


皆の注目を浴びていると思えば、眠くならずに勉強がはかどるのだ。


・・・・これを「恥かき勉強法」と呼ぶことにした。


まっ実際には誰も私のことなど見ていないのだが・・・・要は、そういう自意識過剰を自ら思い描くことで勉強促進を図ったのだ。