受験老人日記~高齢で医学部と司法試験に大挑戦~

還暦を迎えた男が、医学部と司法試験を同時に合格することを目指すという無謀な冒険に乗り出した

虻蜂取らず

「虻蜂取らず」とはどういう意味だったか。 確か「二兎を追う者は一兎も得ず」と同じ意味だったろうか。 でも、ウサギの場合は食べられるが、虻も蜂も、捕まえたところで何の意味があるか? 蜂をいっぱい取れば蜜を集められるが、一匹くらいじゃ大したことはない。 虻に至っては害でしかない。(と思うのは人間のエゴか。) 今、受験老人は三兎を追っている。 三兎とは、司法試験の予備試験受験、医学部入試、そして医学部…

あと1か月足らず

予備試験の短答式試験の日まで、あと1か月を切った。 受験老人は、前回のブログで書いたように、2週間前にコロナ騒動を起こした。 それ以来、実家での親の世話、心因性の理由等も重なり、全く勉強ができなかった。 ほぼゼロ時間である。 やっと3、4日前から再開したところだ。だがなかなか調子が戻らない。 これは痛い。 これで短答式の合格率は大きく後退した。今の合格可能性は正直20%くらい。 でも・・・・まあ…

PCR顛末記~その2

帰省中に高熱を出し、病院でPCR検査を受けた受験老人である。 結局、陰性と診断され、入院は一日でそのまま両親の家(桃源郷)に戻った。 まだ熱は引いておらず、勉強はやる気にならなかった。 だが、現金なものである。陰性と診断されただけで、ちよっと元気になった。 そして、心配かけた父のため、それからは3食、食事の用意をした。 (メニューを考えるのは大変だが、受験老人もずいぶん料理は上達した。 当然マス…

PCR顛末記~その1

久しぶりにブログを書く。いわば受験老人の復活第一弾だ。 だがそれは、いきなり物議を醸すものになってしまいそうだ。 受験老人は実は、この間に入院を経験した。 ・・・・・コロナの疑いで。 以前ブログで書いた「悪夢」とは違う。 いや、現実でも悪夢と呼ぶのなら、悪夢が悪夢になったと言うべきか??? あまり読者を心配させてもいけないので、結論を先に言うと、PCRの結果は陰性だった。 だが、このことで、受験…

親愛なるえすさんへ

おけ。 しゃあねえなあ。戻るとすっか。 このままじゃ、あんたの寝覚めもわりだろうからな。 しかし、どうしてくれる!! 受験老人、このままカッコよく読者に好印象を残したまま、去ろうとしてたのによう! せっかく培ったイメージがくずれちゃうぜ。(そんなイメージ、あったっけ??) そして、「心の旅の途中」と称し、文章はつけず、 桃源郷産の桃の写真や、 試験の結果通知の写真だけを、たまにブログに掲載する予…

ありがとう

私のブログはいったん終了します。(すみません。これがホントに最後です。) 自分自身を見失いがちになるとき、いつも読み返す、ある話があります。 以前も紹介しましたが、鈴木健二さんが書いていた話です。 以前大学で教えていた時にも講義で取り上げさせてもらいました。 自戒のために、ここに再掲させてもらいたいと思います。 自分が利己的だと感じるとき、読み直しています。 なかなか効果が続かず、その都度自分の…

ブログの終了について

突然ですが、このブログを終了させてもらいます。 私は、このブログを始めた時、こんなことを考えました。 ブログは、自分自身のためにやろう。 ブログを書くことで、ともすれば流されがちの自分自身を奮い立たせることができる。 そして、自分の思いを書いていくことで、自分の考えが次第に固まってくる。 さらに、これまで自分自身が知らなかった意外な自分の本当の姿が見えてくるだろう。 そう、まさにこのブログは自分…

悪夢

コロナに感染した・・・・ 朝、起きると喉が痛い。大丈夫かと思って体温を測ると、37度を超えていた。 普段の体温が35度台の受験老人にとっては37度というと高熱の部類だ。 やべっ。 頭にコロナのことが浮かんだ。 今は関係なくなったが、確か検査基準は37.5度が4日間だっけ。 しばらく寝ていても収まらない。そしてもう一度測ると、今度は38度になっていた。 慌てて病院に行った。 医師は早速、最新のシス…

スランプ

ここまでまずまず順調に来ていた受験老人の勉強計画だったが、急にスランプに陥った。 田舎に帰ったのが原因だろう。 田舎では買い物に行って3食作り、片付けや桃の袋掛け、母の見舞いにも行った。 だが、それだけで勉強が進まなくなることはあり得ない。 かつてはもっともっと厳しい環境でスキマ時間を見つけ、勉強をやって来たはずだ。 ・・・・おそらく母の認知症の進行にショックを受けたのが原因だ。 見舞いに行って…

母との再会

前回のブログで述べたように、受験老人は先日、久々に帰省した。 父の世話が中心だったが、母の入所している施設にも手続きで行かねばならなかった。 母の入居施設はまだ、たとえ身内の者であれ、外部からの面会禁止を続けている。 あまりに慎重すぎるのではと、母に会えない焦燥感はある。 ただ、介護施設の場合、入所者一人が感染すると、施設全体に広がってしまう。 認知症の人たちに、ずっとマスクを付けたり手洗いの慣…

桃源郷

宗教等についての話がひと段落したので、久しぶりに普通のブログに戻ることにする。 受験老人は先日、およそ2か月半ぶりに帰省した。 ずいぶん長い間、父母に会っておらず、心配でならなかった。 実家では、認知症の母は施設に入っている。 また、93歳の父は母が入院後、一人住まいをするようになっている。 なのでコロナ騒動前は、受験老人は頻繁に帰省して父の世話をし、母の見舞をしていた。 だが、コロナ自粛で国内…

宗教、死後の世界、超能力(その12)~決別

「すみません。私は信じることができません。」 受験老人は思い切って言った。 Sは意外そうな顔をした。 ここまで自分が神とサタンの話をしてきたからには、きっと私も心酔するに違いない。 Sはそう確信していたのだろう。 Sは私に、その理由を尋ねた。 受験老人は答えた。 「私は、神は信じます。 生物が生きていたり、人間がいろいろなものを作り出しているのは奇跡的だと思います。 それから、これまでいろいろし…

宗教、死後の世界、超能力(その11)~最終戦争

呆気に取られている受験老人のことを置き去りにして、Sはさらに話を続けた。 「約600年ごとに、この世に神の子~救世主が現れると言いましたよね。 マホメッドが亡くなったのは7世紀の半ばです。ではその次の救世主は誰だったのでしょうか。」 Sは私に謎かけをした。 ・・・・分からない。私は歴史は苦手なのだ。 以下、ちょっと脱線する。 受験老人はT大受験の際(40年前の話)、社会は日本史と世界史を選択した…

宗教、死後の世界、超能力(その10)~明かされた秘密

その何日か後のこと。 受験老人は、久しぶりに統一教会を訪ねた。 あんな事件があって、行くのは少し気が重かったが、なぜか足がそちらに向いたのだ。 人恋しさもあり、また暇だったからだろう。 行くと、教会はいつもと変わらず、何人かの人たちがいた。 誰かがお祈りをしているのが見えた。ひざまづき、時折指を組んで高く上げては何やら熱心に祈りをささげている。 それは、受験老人にエデンの園やルーシェ天使長の話を…

宗教・死後の世界・超能力(その9)~事件

ある日のことである。 受験老人は大学のキャンパスを歩いていた。 すると、生協の前に人だかりがしていた。 受験老人が覗き込むと、大勢の人々が2人の男を取り囲んでいた。 周りに立った大勢の人たち・・・・100人くらいはいただろうか・・・・のうち、マイクを持った者をはじめ、何人かがその2人に向けて罵声を浴びせていた。 2人の男は座っていて、俯いていた。 えっ・・・・ それは、受験老人が統一教会に行くこ…

宗教、死後の世界、超能力(その8)~洗脳された?

前回の続き。統一教会の合宿研修に参加した受験老人である。 ところが・・・・ 残念なことに、その場で何を聞いたか、細かな記憶が欠落してしている。 なにしろ40年前のことである。 だから、以下にするのは、大雑把で不正確なものである。 講師たちは、いろいろな旧約聖書のエピソードを話した。 そして、イエス・キリストの話もした。 おそらく、彼らは、聖書のいろいろな世界を、神と、サタンすなわちルーシェル天使…

宗教、死後の世界、超能力(その7)~統一教会の合宿研修

さて、Sから合宿研修への参加を強く勧められた受験老人である。 受験老人は、その頃、まだ自我が確立していなかった。 そして、人恋しかった。友達がいなかった。 (いや、唯一、Uという友達ができていた。このUは受験老人の当時の、そしてその後の人生に大きくかかわってくる最も大切な友だったが、また後で話す。) だから、誘われると、いつもほいほい付いて行った。 しかし、統一教会の研修は、わけが違った。 「本…

6月はじめの勉強の状況と私の合格可能性

さて、ここのところ「宗教、死後の世界、超能力」のシリーズをずっと書いていたため、勉強の経過報告がおろそかになってしまった。 しかし、勉強は孤独で、地道な作業である。自分との戦いだ。 やり方を決め、淡々と続けていくしかない。 その意味で、受験老人は現在、極めて規則正しい生活を続けられている。 テレワークになり、散歩もすることで、一定量の勉強をこなせるようになってきた。 テレワークの日は、以下のよう…

宗教、死後の世界、超能力(その6) ヨブ記    

Sは話し続けた。 「天使長はあさはかでした。 少し考えたら分かるでしょう。神は全能の存在です。 たとえ人間をいかに愛しても、天使に対する神の愛が減少するはずはないのです。 愛というものは限りはありません。いくらでも分け与えられるものだったのです。 それを、ルーシェル天使長は見誤っていたのです。 自分への神の愛がその分減少すると思い違えたのです。 そうして、天使長は地の底に落ちたのです。」 その後…

宗教、死後の世界、超能力(その5) 愛の減少感

Sは一息入れて、話を続けた。 「蛇の正体、それは実は蛇ではなかったのです。 だって蛇がもし動物だったとしたら、本来人間が治めるようになっているはずでしょう。 神様は人間にあらゆる生き物を支配するようにとお命じになっていました。 だから、動物が人間を誘惑するということなど、あるはずがなかったのです。 イブを誘惑して知恵の木の実を食べさせたのは、動物以外の者だったのです。」 そして、言いました。 「…