受験老人日記~高齢で医学部と司法試験に大挑戦~

還暦を迎えた男が、医学部と司法試験を同時に合格することを目指すという無謀な冒険に乗り出した

私が高齢で医学部を目指す理由(見返してやる、老後の資金)


今回からは、少し冷静に、高齢での医学部・司法試験の受験について考察していきたい。



まず、私が医学部を目指す理由はいろいろある。


断っておくが、これは面接対策用に書くものではない。だから突っ込みどころ満載である。


しかし、ここではあくまで自分の原点を明らかにしておきたい。



まず、最初に書いたように、退職後の再就職として、他を見返してやりたいという気持ちがある。


ただ、本当に見返すことになるのか否かは、はなはだ疑問である。それは金銭的な採算の面で。



医学部に行くのに、たとえ国立大学を選んだとしても、学費と生活費だけで1,100万円かかる見込みである。


入学金30万円+授業料60万円×6年間=約400万円


生活費+食費1か月10万円×12か月×6年間=約700万円 


を合わせた数字である。


すると、これまでの貯えや退職金を大きく浸食することになる。



このような多大な経費をかけてまで、医学部に行くメリットがはたしてあるのか。


その負債を取り戻すためには、何年も働かなければならない。


研修医のうちはほとんど給料をもらえない。ましてや雇ってもらうところがないかもしれない。


しかも、働き出しても、激務に耐えれず、すぐやめてしまうかもしれない。


もしかすると、死んでしまうかもしれない。


・・・・回収しきれない可能性が大である。



しかも、現在の私は、ずいぶん体にガタがきはじめている。


コレステロールが高い、血圧は高い、目は悪い、鼻は悪い、耳は遠くなってきた。


こんなので大丈夫だろうか。



だが、一方で、体力と頭を使う仕事なら、何時間でもできる。


今でもそう。持続力はある。


医学部の勉強は、暗記することも多いと思うが、物覚えが悪くはなっているものの、繰り返しやって理解しながら覚えることができる。


ひとつひとつの症状について、患者の身になってじっくり考えて、慎重に結論を出すことはできそうな気がする。


そうして、体力の続くかぎり、医師を続けていきたいと思うのだが。