U君と神の存在⑦
(前回の続き)
さて、エホバの証人の話である。
これはちょうど、受験老人が役所に入り、しばらくしてからのことだった。
役所に入り、いろいろな偉い学者や企業の偉い人たちとも交流するようになった。
自分の格が上がったように感じ、満更でもなかった。
だが本当は、受験老人はその頃、役所に入ったことを心のどこかで後悔していた。
独身貴族の生活をまずまず謳歌しながらも、なぜか心酔できなかった。
まだ研究者になり、不老不死の薬を作るということをあきらめていなかったのだ。
・・・・変人である。
いくら学者とのつきあいが広がったと言っても、決して研究ができるわけではない。
そうしている間に、どんどん年をとる。
自分はいいが、自分の両親が年をとっていくのを見るのは忍びなかった。
自分が不老不死の薬を作ったら、両親はどんなに喜ぶだろうか。
そんな妄想に、相変わらずとらわれていた。
しかし一方で、新人はこき使われ、毎日帰りが深夜12時を過ぎた。考える時間もなかった。
そんな時、週末、寝ていると、部屋のドアを誰かが叩いた。
ドアを開けると、そこに実直そうな男の人が立っていた。背広を着ている。
その男の人はYと名乗り、自分は聖書の勉強をしていると言った。
神様に興味はないか。一緒に聖書を勉強してみないか、と。
受験老人は、数年前の統一教会のいきさつもあり、躊躇した。
ただ、一方で、日常にどことなく、物足りなさと閉塞感も覚えていた。
統一教会で聞いた理論は、最後は極めて政治色の強いものに変貌を遂げたが、
それとは違い、Yさんは、純粋に聖書から、神の存在を探求していこうとしているようだ。
まあ、ものは試しに話を聞いてみてもいいかな、そう思ったのだ。
統一教会で話を聞いたことで、少しは素養ができている。
そうして、受験老人はYさんからきれいな聖書をもらい、勉強することになった。
神という言葉を聞くと、本当に、すんなり従ってしまうところが受験老人にはある。
神による人類創造の話から始めて、少しずつ読んでいった。
勉強場所は、根津にあった受験老人のアパートの近くの喫茶店だった。
サンドイッチをほおばりながら、いろいろな話を聞くことができた。
そのうち、彼らが信じているキリスト教の宗派が、ものみの塔~エホバの証人だと知った。
その頃、エホバの証人は、決して輸血をしないというモットーの集団だとされていた。
私はそのことしか知らなかったので、真っ先にそれを質問した。
こりゃ、非科学的ではないかと。
するとYさんは答えた。
自分たちは根拠がなくて輸血を拒否しているのではない。
全て、その根拠は聖書の中に入っているのだ、と。
そして聖書のある一節を指した。
・・そこには、
「新しい葡萄酒は新しい革袋に入れよ」ということが書かれてあった。
そしてYさんは言った。
「これこそ、エホバの証人である我々が、永遠の生命を獲得できる鍵なのです。」と。
(次回に続く)
(2月22日)
★簿記
・簿記三級試験 模擬テスト 1回分(73点:計時)
・簿記二級 ふくしままさゆき 預金①
模擬テストは計時で。73点、まだまだ。
★運動
・腕立て 63回
・腹筋 95回
・ヨガ
・筋トレ
久しぶりにchocozap勉強法。まずまず。
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