落第老人
朝、夜行バスで東京から地元に戻ってきた受験老人だった。
あまり眠れておらず、ふらふらだった。
簿記3級試験の開始まで、少し時間があった。
そこで、受験老人は、余裕をかましてしまった。
なんと・・・・チョコザップに行ったのである。
実は、理由があった。
チョコザップは、駅から実家まで歩いて帰る、ちょうどその途中にあった。
そこで勉強をしつつ、運動もするという一石二鳥を目指したのだ。
それで少し眠気覚ましになった。
模擬テストもやれた。ついに80点をマーク。自信がついてきた。
そして家に戻り、自転車で試験会場に向かった。
会場には同じ試験を受ける若者たちが何人かいた。
皆、不思議そうに受験老人を見た(ような気がした)が、いつものことで慣れている。
試験開始。
しかし、そこで受験老人は罠に陥った・・・・。
全てがパソコンの上で行われるので、戸惑ってしまったのだ。
1問目で、毛色の違う仕分け問題が出た。
受験老人は、それを解こうとシャカリキになった。
ほぼできたという確信が生じた。
そして2問目。全く見たことのない問題だった。
受験老人は、模擬テストを解いていて、2問目はよくこんな問題が出ると知っていた。
だが、そこで悪魔がささやいた。
この問題さえ解ければ、ほぼ合格できるぞ、と。
そしてまた、シャカリキになって解こうとした。
だが・・・・悪戦苦闘の結果、2問目は解けなかった・・・・
はたとパソコンの時計を見ると、もう10分しか残っていなかった。
3問目は、何個か模擬テストをやったため、まずまずできるようになっていた。
しかし・・・・これでは全く時間が足りなかった。
答えを書きかけたところで無情にもパソコンの画面が切り替わった。
「試験終了」
そして画面に受験老人の得点が掲示された。
終わった・・・・
これからは、自分のことを、受験老人ではなく、落第老人と呼ぶことにしたい。
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