受験老人日記~高齢で医学部と司法試験に大挑戦~

58歳の何のとりえもない男が、医学部と司法試験を同時に、しかも短期間で合格することを目指すという無謀な冒険に乗り出した

〇〇って誰だ?


さて、高校で初めての実力テストがあった。


入学時のテストでも中間試験でも成績が悪かった私は皆からほとんど注目されていなかった。


だが、私はひそかに自信を持っていた。


試験は英数国の基本3教科で行われたが、私はこの3教科についてはトレーニングペーパーをやり抜いていたからだ。


1日3時間の家での勉強で、実に効率的に知識を習得していた。


そして、実際の試験でも、まずまずの手ごたえがあった。



試験が終わった後、皆は入学試験、中間試験でもぶっちぎりで1位を取ったある女の子が、また1位を取るだろうと予想しあった。


その子は家で8時間は勉強しているという噂だった。


そして、先に英語の順位が発表された。教室に貼り出されたのだ。


一番上に、その子の名前が書かれてあった。皆、すげえすげえと言った。


やはりその子が全体でも1番になるなと、誰もが思った。


だが、その後ろに、私は2番でぴったりくっついていた。


誰も私には注目しなかった。



続いて数学が発表された。


結果が貼り出されたのを見て、私はがぜん注目を集めた。


トップだったのである。


トレーニングペーパーの威力が発揮されたのだろう。


実は私は数学を中学校の時、本気で勉強したことはなかった。


だが、高校になって勉強を始めた。


勉強時間は一日1時間だったが、私にとってはそれで十分だった。


最も効率的な勉強をしていたのだと思う。



その女の子は3番か4番だったと思う。すると英語と数学の合計点で私はその子に勝っていた。


私は数学がトップだったことで英語が2番だったことも注目され、がぜん私に関心が集まった。


○○君って誰?と他のクラスの女の子たちも噂しあったというが、私の顔を見てがっかりされた。


ビン底メガネのような眼鏡をかけ、風呂にも入っておらず、歯磨きもしておらず、いわゆるスマートさから程遠かったからである。


まっ、きちんとした格好をすれば私もまあまあだと自負していたのだが・・・・。



そして最後に国語の成績が貼り出された。


私は4番。その子は2番か3番だったと思う。


結局、総合順位で私は1番になった。


田舎の学校の1位だから、本当は大したことではなかったのかもしれないが、


中学校で最初の実力テスト以来、久々に気持ちがよかったのは確かである。



全体の得点と順位が表示された紙を持って家に帰ると、父や母は喜んでくれた。


私は、こうして両親が喜ぶ顔を見るのが一番好きだった。