受験老人日記~高齢で医学部と司法試験に大挑戦~

還暦を迎えた男が、医学部と司法試験を同時に合格することを目指すという無謀な冒険に乗り出した

経緯(9)~最後の医学部受験?~

(前回の続き)


これが最後の受験かな。受験老人はそう思った。
受かるつもりはなかった。また、受かっても行けない、と思っていた。


いよいよ大学の試験日を迎えた。


記憶があいまいで、この時かどうか忘れたが、
駅前で、受験者向けにパンフレットが配られていた。
並んでいた受験老人にも、配っていた若い女の子からパンフレットが手渡された。
しかし、その後、その女の子の指導員が声を潜め、
「明らかに受験生でないと思える人には渡さなくていいよ」と耳打ちするのが聞こえた。


まあ、そんなもんだろう。だが、受験老人は気にしない。
パンフレットにはティシュー、鉛筆など実用的なものが入っている。もらわない手はない。
何よりありがたいのが、医学関係の最近のトレンドや、面接対策も入っているところだ。
ただ、受験老人は今回、ある考えがあって、ほとんどそれに頼ろうとは思わなかったが。


入試会場に着く。会場を見回した。
さすがに医学部だけあって、再受験とみられる人たちもちらほらいた。
だが、もちろん受験老人が最高齢であるのは間違いない。
おそらく、高齢で受験する人は、共通テストで足切りに合う人が多く、
二次試験までくる人は少ないのではないか。


最後まで力を尽くそうと思い、直前まで公式を見直した。
最初の科目は数学。いつも受験老人はこれに苦戦していた。
やはり、難しかった。
しかし、最後まで粘った。
こころなし、前回、前々回よりいい点数がとれたような予感がした。


さて、次はいよいよ理科。
受験老人は今回、このために受験したと言っても過言ではない。
生物の問題を見た。
おっ!!


(次回に続く)


(11月10日)
・腕立て 20回
・腹筋  30回
・ヨガ
・筋トレ


やったっ!! 20回の大台だっ!!
単純にうれしい。
この年で腕立て20回出来る人の割合はどのくらいだろう・・・・
明らかに平均を上回っているのでは。
だが受験老人の目標ははるかな高みにある。