受験老人日記~高齢で医学部と司法試験に大挑戦~

還暦を迎えた男が、医学部と司法試験を同時に合格することを目指すという無謀な冒険に乗り出した

マンガ勉強法


この日記も現在にだいぶん近づいた。
 


11月も中旬になった。いよいよセンター試験まであと2か月になった。だが私はあまり心配してはいなかった。いざとなれば、残り1か月で何とかなると踏んでいた。
 


だが、心配なのは、やはり司法試験予備試験のことだった。特に、民法が全くと言っていいほど進んでいなかったのだ。


なぜかわからない。債権の途中でストップしていた。何のことやらさっぱり分からなくなっていたのである。


もちろん、寺本の本は読んでいたし、それと並行して郷原の本も読んでいた。だがそれを両方読んでも全く頭に入らないか、入ってもすぐに記憶から消えてしまうという、情けない状態が続いたのである。


法律用語も覚えられなければ、概念の理解もできない。練習問題もさっぱり解けなかった。


同じところをもう一度読み直しても、なかなか理解が進まない。


 
考えるに、復習もろくにせずに、どんどん読み進めてきた弊害が出たのだろう。オーバーフローしてしまったのだ。


吉野勲先生がネットの無料講座で口を酸っぱくして、復習が大切、勉強時間の半分を復習に充てろと繰り返し言われていたのが頭に残っている。


特に民法は積み重ねの科目である。似たような概念が脳みそに次々と乱雑に積み込まれれば、破綻をきたすのは目に見えていた。


 
そこで、今までのところを全部復習できる簡単な参考書はないかとブックオフで探したところ・・・・


あった。1つ、良い参考書が見つかった。しかしそれは、参考書と言ってよいかどうか・・・・。


それはマンガだった。


伊藤真先生が監修した「マンガでわかる民法入門」。これなら分かりやすく、すうっと頭に入りそうだった。もちろん、司法試験のためには情報量として圧倒的に不足している。だが、今の私に必要なのは、細部の詳細な知識より、混乱した頭を整理してくれる簡単な本だった。まあこれなら1週間ほど(1日30分読んだ場合)で現在のところ(債権の売買)まで追いつける。


 
これに味を占めた私は、憲法、商法など、次々にマンガを購入した。それから、辰巳法律事務所の、マンガで読む判例シリーズも何冊か購入した。もちろん、ブックオフで入手できるのは限られていたが。


 
他の予備試験受験生が既に論文対策を●周回したと言っているときにこんなことをやっていて大丈夫かという気は強烈にするが、今の自分の身の丈に合うのはこれしかないと思う次第である。