受験老人日記~高齢で医学部と司法試験に大挑戦~

還暦を迎えた男が、医学部と司法試験を同時に合格することを目指すという無謀な冒険に乗り出した

なんでこんなに英会話ができないの??(その1)


これまで入試英語のことは全く書いていなかったが、実は全く準備していない。


それで大丈夫か、自信はない。



では私は英語が得意なのかというと、外面的には、得意なように見える。


それは、昔の時代の英語の勉強法をしてきたおかげだ。つまり、文法と単語である。


単語だけは昔から、めちゃくちゃ覚えた。英語に関しては単語力と文法力だけで大学に受かったといっても過言ではない。


一方、昔から「英会話」つまりリスニングとスピーキングは大の苦手である。


そもそも発音がなっていない。日本語英語である。


高校時代の英語の先生が、私のいないところで、「○○(私の名前)の発音はからきしダメだ。いくら試験の点がよくてもあれじゃ通用しない。」とけなしていたと聞いた。


だが、それは真実だった。まるっきり実際の会話がダメなのである。



私はかつて、仕事場から米国の大学に1年間留学させてもらったことがある。


留学するためにはTOEFLの試験でまあまあよい成績をとる必要があった。


しかし、私はこのTOEFLで最初、すごく悪い成績を取った。


特にリスニング部分は酷かった。他の受験生の平均と比べ、ずいぶん低かった。


このためしゃかりきになって勉強した。NHKラジオの英会話を全て録音して毎日聞いた。


英語の教材を何個も買って片っ端からやった。



そのうち、TOEFLの成績は良くなった。そして、留学できる点は何とかクリアできた。


だが、それは英会話力が付いたためではなかった。何と、文法部分が満点だったのだ。


まっ、私らしいと言えばらしい。だが私の英会話力はあいかわらず低迷していたのだ。



私の英会話力はその後、留学しても全然上達しなかった。


外人の先生の言うことが全く分からない。授業中に当てられたことも分からない。


ドキドキしながら、おそらくこんなことを聞かれているのだろうと、自分の考えをどもりどもり答えると、先生や皆はいっせいに変な顔をした。


つまり、全く質問とは関係ない答えをしたのだろうと自覚した。その後は私は授業中に当てられなくなった。



授業で次回はテストする言われたが、何の勉強をすればよいか分からない。しかしとにかく一生懸命本を読んで大学に行った。


・・・・ところが、次の回に学校に行くと、誰もいなかった。つまり、テストと休みを聞き違えていたのである。



そのうち、授業に出るのがすごく憂鬱になった。授業に出ていても、まるで何も分からない。


そうなると、次に襲ってくるのは睡魔である。眠くて眠くて仕方なかった。


しかし、私以外の学生は皆真剣である。私だけが寝てしまうわけにはいかない。


とにかく起きていようと、ボールペンの先を太ももに突き刺した。何度も何度も・・・・


血だらけになった。出血多量で死ぬかと思った。でも、それでも英会話を上達させたかった。



以下、次回につづく。