受験老人日記~高齢で医学部と司法試験に大挑戦~

58歳の何のとりえもない男が、医学部と司法試験を同時に、しかも短期間で合格することを目指すという無謀な冒険に乗り出した

ある結婚式で

これは今から30年近く前の話である。


それは私の出席した結婚式の中でも最も豪華な結婚式だった。出席者には国会議員、しかも著名な議員が並んでいた。


代わる代わる祝辞が述べられた。


その中で、ある方の祝辞に、強烈な印象を受けた。



それは、当時内閣総理大臣を務められていた、中曽根康弘さんのお話だった。


以下、正確ではないが、次のような内容だった。



「お二人は御結婚され、これから新たなスタートを切られる。


しかしよく心してもらいたいことがある。


自分はこれまで生きてきて、実に多くの人たちと会ってきた。


しかしその大部分はその場限りの付き合いだ。打算でのつきあいも多かった。


真に自分のことを思ってくれる人が、いったい何人いるか考えると、それは10人にも満たないかもしれない。


家族や、真の友人たちだ。


そのような人たちを大切にしなさい。そして少しでも増やすようにしなさい。


そのような人たちが、あなたたちが苦しい時にもきっと支えてくれる。」



今、ふとその言葉を思い出した。


私は今から十年ほど前、思うところもあって、行政の現場でバリバリと働くのをやめた。


すると、それまで仕事上で頻繁に話をしていた人たちが私の周りから急にいなくなった。


まあ、ポストが変わったから仕方ないかもしれないが、結構寂しい思いをした。


だが、引き続いて私のことを気にかけてくれ、話をしてくれる人たちもいた。


そして、独自の考えで新たな仕事を始めると、感想を寄せてくれる人たちも出てきた。


病気の時に心配して連絡してくれる人もいた。


おそらく、これらの人たちは、私のことを少しは気にかけてくれている。私だけでなく、誰に対しても陰日向なく接することができる人たちなのだろう。


だからこそ、私もこの人たちを、これからも大切にしていきたいと思っている。もし助けが必要なら飛んでいきたいと思う。


 
最近、こうしてブログを始めると、なぜか、楽しい。niceをしてくれた人は少ないが、その人たちとは不思議とつながっているのを感じる。


まだ会ったことはないし、今後も会うことはないと思うが、きっと心の優しい人たちが多いのだろう。


がん、膠原病といった、本当につらい病気を抱えている人がいる。不自由なお子さんとともにすごく前向きに生きられている人がいる。退職された後の生き方を懸命に探している人がいる。管理者としての部下への対応に苦心されている人がいる。結婚で苦労しながら幸せをつかみ明るく生きている人がいる。


でも、その人たちのブログを見ると、皆それぞれ悩みを抱えながらも、懸命に生きようとしていることが分かる。心の優しい人たちなんだということがよく分かる。


皆さん、これからもよろしくお願いする。私はこの1年かぎりのブログになるかもしれないが。
 


なお、その時結婚された御夫妻については、留学した時等、親しくさせてもらった。


その後は方向も違い、その人も私と違って出世し、すっかり御無沙汰している。


実は、最近、読者も御存知のある事件で御家族皆が試練を受けている。だが、御一家にも、中曽根さんのお言葉のように、真の友と呼べる人たちがきっと多くできていることと願っている。