受験老人日記~高齢で医学部と司法試験に大挑戦~

還暦を迎えた男が、医学部と司法試験を同時に合格することを目指すという無謀な冒険に乗り出した

1か月かけて計画を練る(医学部受験編その1)(理科をどうするか)


わずか1年間の勉強で医学部と司法試験の両方に受かるためには、あまり時間的余裕がない。


特に、私は塾や予備校に行っていないので、勉強の方針は自分で立てなければならないが、それを間違えたら取り返しがつかない。


このため、まず私は今年3月に、1か月かけて、勉強をどのようにしてするか作戦を練ることにした。


1か月は長いが、この間にしっかり方針を決めさえしたら、あとは機械的に実行していくだけなのでやりやすいと思ったのだ。



まず医学部受験。


これは、独学でも十分できる。実際に私自身の東大受験や理Ⅲ受験はすべて独学だった。


だが、じゃあどのような参考書でやれば一番良いかというと、よく分からない。


そこで、私の子供たちに聞くことにした。


実は彼らは1人は東大、もう1人は国立医学部に入った。しかも私と同じ、塾も予備校もなしで。


彼らもいろいろな参考書や問題集を使っていたが、どの参考書をどのように使えば最も効率が良いか分かっているだろう。


彼らの意見を聞いた。そして、それを踏まえて私が思ったのが、


「難しい参考書ではなく、できるだけ分かりやすいもの」をやっていくということだった。



また、受験科目として何を選ぶかということも問題点としてあった。


まあ数学、英語、国語の主要3教科はどこでも必須なので悩むことはない。


悩ましいのは理科と社会である。



理科は、大学入試の時は、他の東大生と同様、物理と化学を選択した。それ以外の選択肢はなかった。


ただ大学院入試ですごく生物を勉強したこともあり、東大理Ⅲ受験の際には化学と生物で受けた。(その結果、2度の東大理ⅢA判定につながった。何度も書いて自慢するようで申し訳ないが、これが受験老人の唯一の拠り所なので。)


私は今でも仕事柄、生物関係のことをやっている。だから、生物は受験科目として外せないと思った。



だが、本屋で生物の参考書を見て唖然とした。


最新の知識が山ほど盛り込まれている。各種の免疫、選択的プライシング、逆転写、オペロン、PCR法、ES細胞、プロテオーム解析・・・・


これらは、私が社会に出て以降に得られた知識も多い。それだけ生物分野は激しく発展している。


参考書だからやたら詳しいのだろうと思って、わざわざ高校教科書を展示している場所に行ってみた。


すると、私を待ち受けていたのは、どれもこれも、参考書のように分厚い教科書だった。


「生物基礎」なら、まだ簡単だ。だが「生物」は、常識を超えた量だ。これは難儀なことだ。


きっと教科書や指導要領の委員になっている生物学研究者が、新しいものを何でもかんでも含めようとしたのだろう。


しかも昔ながらの「古い」生物学は外せないままで・・・・。


これじゃあ、生物でセンター試験や大学の試験を受ける者が少なくなるのも道理だと思った。



生物学がこのように進展しているのと比較して、物理は全くと言っていいほど変わっていない。原子に関する章が少し増えたくらいか。(昔の記憶がおぼろげなのだが。)


また化学は、高分子関係が増えたか。まあこれもやればなんとかなる。


よし、理科はやはり、物理と化学で受験しよう!


(そういえば昔テレビでやっていたドラゴン桜では、東大の理系受験では物理と地学が一番良いとのことだった。確か、今は地学は受験できなくなっていると思うが・・・・。)