受験老人日記~高齢で医学部と司法試験に大挑戦~

還暦を迎えた男が、医学部と司法試験を同時に合格することを目指すという無謀な冒険に乗り出した

受験老人の能力

受験老人は、総合的な能力は普通の人々に比べ、ずいぶん劣っている。
 


物覚えが悪い。人の名前は何度覚えてもすぐ忘れる。


会話していて相手の名前が最後まで出せず、「あなた」とか言ってしまって変な雰囲気になってしまったことも何度もある。


それどころか、相手に会ったこと自体も思い出せず、いきなり声をかけられて仕方なく「どうも」ということもしばしば。(最後まで本当にあった人なのか思い出せないケースも多い。)


そういえば、小さい頃から、花や魚の名前を覚えるのが超苦手だった。おそらく関心がなかったからだろう。


それを現在に当てはめると、人に関心がないから覚えられないということになる。これはあまり褒められたことではない。


今後頭脳の老化が進むと、ますますいろいろな名前が出てこなくなるだろう。


 
(なお、仕事上の物覚えはもっと悪い。何回やり方を聞いても覚えられない。たびたび繰り返して聞いた挙句、嫌われたこともあった。)


 
次に、生活適応力がない。(仕事能力も。)


片付けができない。仕事場の私の机は荒れ放題でどこに何があるか分からない。肝心な時に探し物が出てこないので役に立たない。空いている他の机を侵食し、整理が全くできない。


服装に無頓着。暑がりであり、最近になってもジャンパーやコートを羽織らず出勤。ふと電車内を見渡すと私のような格好をしている人間は一人もいない。


食べ物や飲み物をこぼしたりしても無頓着。さすがにこの歳て薄汚れた服装をしている者は職場を見回してもいない。


いろいろな手続きの書類を書いても面倒くさいから注意書きを見ずに書き進め、結局失敗してやり直し、係りの人に大迷惑をかけてしまう。


いろいろな気転が利かず、相手が当然期待していることを怠り、相手を怒らせてしまう。


 
まずいのは、人に気を遣うことができず、鈍感でデリカシーに欠けすぎのところ。自己中心的な性格が災いしている。


自分では電車の中で自分より年寄りが立っていると必ず席を譲り、困っている人がいると声をかけたりと、外見はいい人かもしれない。


だが実は自分のためにそうしたことをしているかも?? だからいろいろなことに気づかない。


 
これらは勉強にも影響してきている。


問題文の意味が理解できない。問題文をいい加減に読んで設問の趣旨と全く違う内容を答える。計算間違いをする。ちゃらちゃら書くため見返しても分からなくなる。


まあ、こんな私が医学部入試や予備試験を目指すと宣言すること自体滑稽であり、頑張っている人たちへの侮辱に他ならない。


 
ただ、あえて利点を挙げるとすると、根気強さだろうか。あきらめの悪さと言ってもよい。


若い頃は、集中力があり、1日に何時間でも勉強に打ち込めた。試験直前は起きている間はほとんどが勉強時間だった。


今はそれはない。特に集中力は1時間も持たない。だが、勉強をすると決めたら、毎日一定時間は必ず勉強時間に充てられる。


それだけを頼りに、毎日、地道な努力を進めていくしかない。亀のように。ただそれでゴールまでたどり着けるかどうか分からないが。


 
(なお、あともう少しすると、センター試験まで1か月となる。せめてこの試験には全力で当たれるよう、毎日17:00に更新してきていたこのブログも、あと何回かで不定期更新にさせてもらう。)