受験老人日記~高齢で医学部と司法試験に大挑戦~

還暦を迎えた男が、医学部と司法試験を同時に合格することを目指すという無謀な冒険に乗り出した

人生、急ぐべからずだが・・・・

このブログもだんだん現在に追いついてきたため、書きためておいたストックがなくなってきた。


それとともに仕事での忙しさも増してきたため、そのうち毎日の更新とはいかなくなるだろう。


それに、勉強とは、そんなに劇的なものではない。確かに結果が出れば、それが合格であれ不合格であれ、センセーショナルである。


だが、それに至る過程は、極めて地味なものだ。しかし、そうした不断の努力を惜しまぬものが結局は勝つと思う。
 


受験老人が好きなのは徳川家康の遺訓だ。


「ヒトの一生は重荷を負うて遠き道を行くがごとし。急ぐべからず。


不自由を常と思えば不足なし。こころに望みおこらば困窮したる時を思い出すべし。


堪忍は無事長久の基、いかりは敵と思え。


勝つことばかり知りて、負くること知らざれば害その身にいたる。己を責めて人を責むるな。


及ばざるは過ぎたるに勝れり。」


けだし名言である。



まっ、私は確かに焦りすぎている。1年で成果を出そうとしている。そんなにあくせくする必要がどこにあるのか。


この名言は、失敗した人や落ち込んだ人に、まだまだ挽回のチャンスがあると、励ますためには有効だ。私もそのような状態の時にはこの名言に大いに救われた。


 
だが、今の気持ちは少し違う。人生は今日しかないと思って、一日一日を悔いなく全力で生きていきたいと思うのだ。


それが生きがいになる。明日はないと思えば、今日できることをできるだけやるしかない。


 
最近、ある人と食事をしていて、こっそり現在の計画を打ち明けた。


その人は私が尊敬してやまない先輩である。もう仕事はやめて国に戻られたが、その代わり、驚くほど精力的な生活を送っている。


絵画、マラソン、エアロビ、ブログ、随筆執筆、語学学習、さらに2年間でスペインのサンチャゴ巡礼を2度のほか、お遍路、熊野古道遍路を行い、それぞれ旅日記をまとめている。


・・・・現役時代より活躍しているのではないかと思えるほどだ。こうした自由人は受験老人の理想でもある。


 
その人は、私の計画を認めてくれた。


「それは君の挑戦だね。挑戦は大いに結構。三浦雄一郎さんと同じだ。」


 
・・・・私は心が洗われる思いがした。そうか、そうなんだ。


86歳の三浦雄一郎さんは、現在南米最高峰(アコンカグア)に挑戦している。あの歳でそんなことができるとは、到底信じられない。


だが、考えようによっては私も同じ。衰えた頭脳で、どこまで挑戦できるかだ。


しかし、おそらく三浦さんは、そのための訓練と周到な計画を練って臨んでいると思う。


はたして受験老人にそれがあるか・・・・いや、ない。