受験老人日記~高齢で医学部と司法試験に大挑戦~

還暦を迎えた男が、医学部と司法試験を同時に合格することを目指すという無謀な冒険に乗り出した

9月の終わりの状況(その2)


さて、9月末の司法試験(予備試験)の勉強の状況である。



一言で言って、なかなかはかどっておらず、やったところの理解もしていなかった。


なんせ、言葉が覚えられないのである。


大学入試で古文単語をゴロで覚えるのとえらい違いである。(そちらの方はすいすい覚えることができていた。)


おそらく、司法試験そのものに対する拒否感のようなものがあるのだろう。



私は、思い出した。今から三十数年前、行政の試験を受けたことを。


あの時は、そもそもそんな試験があることを知らなかった。試験まであと一月ぐらいだと知り、急ごしらえで専門科目だけを勉強した。


一次試験では法律の試験は出たが、何も勉強していないので何もわからなかった。適当に記号を書いて回答欄を埋めた。法律はそもそも苦手だった。


一方、数的推理や専門科目はすごくよくできた。このため私の試験区分では2番で合格できた。


まあ、法律の勉強がこんなに大変だとは知らなかった。よくも何も勉強せずに受かったものだ。


あの頃は平和な時代だったのだろう。



だが、とにかく、その苦手な法律の勉強をやっているのだ。少しずつでもやっていくしかなかった。


9月の末の段階で、憲法が終わった。つまり、寺本と郷原の2冊の公務員試験用の参考書を読み終わったのである。刑法に続き、2科目目だった。


まあ、憲法は小中高を通じて「社会」で触れてきたし、新聞でも言及されるし仕事でも国会対応等で少しはなじみがある。


他の科目に比べ、まあまあ、頭には入っているような気がする。(もっとも、問題はまだまだ解けないだろう。)



4月からの6か月で、7科目中2科目か・・・・私は焦りを覚え始めた。


行政法は、寺本の行政法があと4分の1ほど残っている。民法は、寺本の民法Ⅱがまだ4分の1ほども進んでいない。民事訴訟法は取りかかったばかりである。


まだ商法と刑事訴訟法には手も付けていない。この調子では、先行きは真っ暗だ。



だが、まだ焦りは禁物だ。自分にそう言い聞かせた。


新しいことをあまりいろいろやりすぎると頭の中がパニックになる。(もう相当パニックになっているが。)


だから、とにかく今やっている科目がもう一つ終わるまで、新しい科目に手を出すのはやめにしよう。そう思った。



このため、憲法は引き続いて、とりあえずブックオフで買ってきた「公務員Vテキスト 憲法」の中にある問題を解くことにした。


次に終わりそうなのは・・・・と考えると、始めたばかりの民事訴訟法の本が薄いため、早く読み終えれそうなことに気付いた。


よしっこれを読み終わったら、今度こそ司法試験は全科目に取り掛かろう。そう思った。



だが、時間がない。どうやって時間を作ればいいのだろう・・・・。