受験老人日記~高齢で医学部と司法試験に大挑戦~

還暦を迎えた男が、医学部と司法試験を同時に合格することを目指すという無謀な冒険に乗り出した

我々は死と隣り合わせに生きている


さて、前回のメルマガで、血圧が高くて死にそうだ(上170、下130)、という話をしたのだが、今回はその続きを。



節制生活を始めた。


毎日昼は、これまでのバイキングまがいの大食をやめ、納豆(タレをつけない)、もずく、わかめ、ヨーグルト、そして無塩野菜ジュースに代えた。


常識を超える量を食べていたスイーツ類も(やや)控えた。


血管が破裂して人間をやめねばならなくなることを考えれば、お安い御用。


夜は、健康志向の妻の手料理の後、せめてもの贅沢として、アイスクリームをほおばった。まあこれくらいの楽しみがなければ生きていけない。



そんな生活を続け、1週間くらい経った頃、健康管理のため定期的にしている血液検査を受けた。


医師は、これまでの私の検査記録(もう5年以上やっている)をパソコンで見つつ、ちょっと驚いた顔をした。


「何か特別なことをされたのですか。」



結果を見て驚いた。何と、コレステロールが激減しているではないか♪♪


いつもは悪玉コレステロールや中性脂肪が並外れて高く、薬を飲んでいても正常値を軽くオーバーしていたのに、今回は、全てが正常範囲に入っている。


これまで何度も検査を受けたが、こんな値は見たことがなかった。


たった1週間節制しただけで・・・・何という効果だ。納豆か、もずくか、ヨーグルトか、それともお菓子を控えたせいか・・・・



・・・・しかし、その後も相変わらず血圧は高いままだった。


看護師さんから血圧手帳をもらい、毎日つけ続ける。でも、下がらない。


ある日珍しく、下の値が100近くまで下がったと思って安心すると、次の朝は軽く120を超えている。その繰り返し。


死刑執行人が来るのはいつになるかと、ちょっとノイローゼになった。



そんな時、かつて職場で一緒だった医師からこんなコメントがあった。


「・・・・手首での血圧はあくまでも簡易的な方法ですから、ちゃんと血圧を腕で左右ともに測ってもらいましょう。


職場の医務室とかでも血圧は測れるとおもいますし、今時ですと、公民館や区役所なんかにも血圧計は置いていますよ。・・・・」



そういえば、手首につけただけで簡単に血圧を測れるので、簡易型のものを愛用していた。よし、ものは試しに、別のやつで計ってやろう。


そして、父から貰った別の血圧計を使用した結果・・・・ややっ


上130、下90・・・・なんだ、ほぼ正常値ではないかっ!!



いやあ、お騒がせしてしまった。結局は機器の不調ということで。


御心配いただいた方、たいへん申し訳ないm(__)m。そのうちオオカミ少年になってしまう。



すっかり気をよくして、翌週からの出張で、朝のバイキングを初めとして、失った楽しみを取り返すべく、暴飲暴食をしてしまった。


その結果、また少し血圧が上がった。


そしてその後も、ちょっと油断すると下は100〜110になる。今日(11月12日深夜)測ったところ、105だった。



でも、今回の節制の習慣で、気づいたことがあった。


今までバイキングを太鼓腹になるまで食べていたのが、腹八分目で十分だと思うようになった。


醤油をドバドバつけた濃い味付けの料理を好んでいたのが、薄味で素材を生かした料理の方が美味しいと思えるようになった。


お菓子をストレスと眠気解消に食べ続けていたが、あまり食べなくても集中力が続くようになった。



ようっし、せめて昼だけでもこの節制習慣をある程度の割合で続けてやろう。


それが金銭的にも節約になり、退職後もあまりカネのかからぬ生活が送れる。


老後は必然的に節約しなければならないと思うが、それが健康維持にもつながれば一石二鳥だっ。



以下、教訓。


・我が身だけはずっと健康でいられるという思い込みは間違い。


・疾病の予防こそ最大の健康の秘訣だが、その大切さに真に気づくのは健康を失ってから。


・喉元過ぎれば熱さを忘れるだけでなく、食べる前も熱さに気づかぬ。熱さを思うのは喉元にある間のみ。


・他人の痛みに気づかない者は自分のことにも無頓着。自分のことも思いやれぬ者は他の痛みも思いやれぬ(かも)。



ヒトは皆、いつも死と隣り合わせに生きている。誰もが明日死んでもおかしくない。


そのことだけは自覚し、毎日毎日を充実して生きよう。私の場合は死ぬまで貪欲に新しい知識を求め続け、限界に挑戦する。そうして今は結構充実している。